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会社関連業務( 司法書士業務 )

決算公告義務及びその方法と開示書類

○ POINT

1. すべての株式会社(特例有限会社を除く)で決算公告が必要。取り締まりの強化にも留意。

2. 公告を要する場面の少ない中小企業は、決算公告のみを電子公告と同様の方法による措置が簡便。 (定款変更決議が不要)


1.すべての株式会社に義務付けられる決算公告

(1) 会社法における決算公告の取扱い

株式会社(特例有限会社を除く)は、定時株主総会の終結後遅滞なく、貸借対照表の内容を公告しなければなりません。公告の方法により公告すべき内容が異なります。

①官報公告又は日刊新聞紙の場合     
 →貸借対照表の要旨で足りる。  
②決算公告についてのみ電子公告の方法で行う場合
 →登記しているアドレスに貸借対象表を掲載する。  
③電子公告制度採用会社の場合     
 →登記しているアドレスに貸借対象表を掲載する。


(1) 決算公告を行わない場合のペナルティ

決算公告を行わない場合には、取締役等に対して100万円以下の過料が課せられます。
会社法下 での取り締まりの強化については明確ではありませんが、決算公告義務を存続させたという経緯や、 会社債権者の保護の観点から情報の開示が重要視されていること等からすれば、十分に留意する必要があります。

   【会社が公告をする方法と公告する決算書】

公告の方法 公告する決算書
官報または日刊新聞紙   貸借対照表の要旨
決算公告のみ電子公告 貸借対照表そのもの
(5年間公開)
電子公告

2.インターネットで行う決算公告

旧商法の改正にもみられるように、現在の会社を取り囲む状況はIT化が進んでおります。
また、決算公告に要する費用としては、官報公告では約6万円から12万円、日刊新聞紙では文字数等により異なりますが、左右:52.5mm・天地:66.5mmの大きさで約60万円程度であり、決して廉価なものではありません。
そこで、決算公告を簡便に済ませたいという会社にとっては、自社のホームページ等を利用する電子公告制度等による決算公告が重要となります。

(1) 電子公告制度等の内容

電子公告とは、従来、会社が官報や日刊新聞紙に掲載する方法により行っていた合併や資本減少等の 公告を、ホームページに掲載する方法によって行うことをいいます。
公告の方法を電子公告によることとしている会社は、決算公告の場合を除き、公告期間中、調査機関 による調査を受けることが義務づけられています。
したがって、電子公告の掲載ページの作成費用のほか、 この調査を受けるために必要な費用がかかります。
この調査費用については、1か月間の公告で約20万 円程度、3か月間の公告で約30万円程度の費用を要するようです。
実際上、株主の数や範囲も限られ、事業規模としても固定的な中小企業の株式会社では、決算以外に公告を要する場合はあまり考えられず、決算公告においては、電子公告の調査会社による調査義務が課されていないこと等からすると、決算公告についてのみ電子公告と同一の方法によるのがより簡易であると思われます。

(2) 導入の方法と費用

①導入の決議   
 ア、電子公告制度      
   株主総会で定款変更決議   
 イ、決算公告のみを電子公告と同一の方法により行う場合      
   取締役会(取締役会設置会社)もしくは取締役(取締役会非設定会社)の決定  
②登記   
 ア、電子公告制度      
   電子公告を公告方法とする旨、ホームページのアドレスを登記する   
 イ、決算公告のみを電子公告と同一の方法により行う場合      
   ホームページのアドレスを登記する。
③登記費用

種別 報酬額 登録免許税又は印紙税
賃借対照表に係る情報の提供を 受けるために必要な事項の登記 19,630円 30,000円
履歴事項全部証明書 1,000円 1,000円
小     計 20,630円 31,000円
通信費・郵券・交通費等 2,100円 -
合計  ①+②+③ 53,730円 -
消費税 ①×8/100 1,650円 -
合計見積額  ④+⑤ 55,380円 -

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